2015-16 yoroi-blp
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8環境に対する配慮自然を愛するスポーツだから私たちは環境のことを考えます。全く環境にやさしいという素材は、機能面、コスト面を考えるととても難しい問題です。ただ、概ねダイオキシンを発生しにくい素材を使用しています。YOROIプロテクターの素材は、そのほとんどがプラスティック繊維で、処理施設での燃焼時のダイオキシンの発生もわずかです。●ボード部分、ハニカムメッシュ部分:PE(ポリエステル) 焼却してもダイオキシンを発生しません。●モールドパッド部分:EVA素材は耐オゾン性・耐候性・耐熱性に優れており、リサイクル性が高く、またゴミとして燃やしても、ダイオキシンが発生せず、地球環境にとても優しいエコ素材。●低反発素材: 発泡ウレタン(ポリウレタン) 原油からつくられるプラスチック中のポリウレタンは、種々の用途で活用され、不要となった廃棄物はその後、有効利用され、エネルギーとして活用されています。 窒素含有率も羊毛等の天然物と比較しても少なく、適正な設備・条件で燃焼すれば有毒ガスの発生は、天然物より少ないくらいです。●スーパーストレッチ部分:ポリウレタン 発泡ポリウレタンと同じく、有効利用可能な素材で、処理施設での燃焼時の有毒ガスの発生もわずかです。この素材は、コーヒーが焙煎される過程で、特別な後処理をせずとも組織の変化による、天然で吸汗速乾、防臭、UVカットの機能を持つ、環境性と機能性を併せ持った全く新しい繊維です。また、製造工程でも環境や人にも優しい BLUESIGN®の認可も取得した工場で生産されています。廃棄されるはずの使用後の豆を特殊な技術により、再利用して生地に再生しているため、とても環境に優しい素材です。ドリップ後のコーヒーからリサイクルして作られた特殊機能繊維です。吸汗速乾性抜群皮膚から発散された水分が触れると素早く拡散し、皮膚表面のスピーディな乾燥が可能。洗濯や長期使用でもほどんど衰えません。臭気制御繊維の中のコーヒー粉が身体の異臭を吸収し、洗濯時にはその吸収した臭いを外部に放出する働きをします。効果は半永久的に持続します。BY RECYCLING COFFEE WASTEリサイクル・コーヒーファブリック体幹サポート設計ウエストベルトを締めることで、体幹をしっかりとサポート。正しい姿勢のキープによる運動神経伝達力のフォローが期待でき、安全性を高めます。和の心腹帯を搭載することのメリットとは?体幹とは?  身体の軸を安定させる筋肉の総称で、頭と手、脚を除く身体の胴体部分。この部分は、たくさんの筋肉とぐねぐね動く背骨があり、身体をコントロールする上でとても大事な部位です。体幹筋は前体幹筋(主な一例で腹直筋、腹横筋、腹斜筋、大胸筋)と後体幹筋(後背筋、脊柱起立筋、僧帽筋)に分けられます。これらの筋肉が働き、腹腔に圧がかかる状態を腹圧といい、内蔵の動きを安定させ、脊椎の自然な湾曲を維持することが出来ます。体幹が安定していることで、手や足がバランスよく使えて、怪我をしにくくなり、パフォーマンスアップにも繋がります。アスリートだけでなく、一般の人が生活する上でも体幹を正しく鍛えることは、腰痛の防止になったり、思わぬ怪我を防ぐためにも大変役に立つといわれています。YOROI®プロテクターのウエット素材でできたフィット感のよい太めのベルトが、腹圧を高めて、腹筋を補助することにより、体幹が安定します。帯を絞めて、気合いを入れるというサムライスピリットにも通じるといえるでしょう。「YOROI」の最大のセールスポイントは、アスリートを衝撃から守り、怪我のリスクを低減させる高いクッション性(衝撃緩衝性)である。生地全体で衝撃を吸収し、衝撃緩衝が欲しい身体部分の優先順位を考慮した素材を選択使用し、身体部位に応じた衝撃緩衝性を実現させている。さらに衝撃緩衝性に加えて、通気性などの環境生理学に基づいた温度調節機能性を備え、アスリートの動作を妨げない動きやすさを追求し、強靭かつ超軽量な着衣時の着心地感においても優れた高性能を完備したプロテクターと言える。超高性能プロテクターとしてのYOROIの表のキーコンセプトは、上記に示した高い衝撃緩衝性、通気性、快適着衣感である。しかし見逃してならない裏のコンセプトがある。それは和の心である。心とは文化であり、歴史に通じている。鎧と名づけられたのは、鎧が日本文化の支柱とも言える武士道の精神文化のなかで生まれ、武士の命を護るために開発され進化してきた歴史文化の象徴だからである。鎧をイメージしたプロテクターの裏面に目に見えない歴史文化、和の心が貼り付いている。目に見える物は物としてだけ存在するのではない。目に見えない文化、歴史、すなわち心が張り付いている。「YOROI」の底に流れる心のコンセプト、それは日本の心である。アスリートにとって、立位姿勢は非常に重要である。アスリートは、何気ない日常の「立ち方」を調整することが重要である。股関節または骨盤付近を前に押し出し、胸が閉じて前肩になって、背中が丸くやや猫背になっている姿勢で立っているアスリートは、高いパフォーマンスを発揮することができない。アスリートの動作の基礎となる「立ち方」は、「楽」に立つことが大切である。「楽」にというのは、可能な限り無駄な筋力を使用しないという意味である。そのためには、地面に対して垂直に「立つ」ことである。頭部全体は多少後方に引かれているが(耳の穴と肩を結んだ直線が垂直になる)、顎をぎゅっと引くのではなく、顎が少し前に出ている。肩の位置は、前肩でもなく引き肩でもなく、ゆるんだ状態でニュートラルの位置におさまっている。骨盤後傾で立つ人にとっては、このニュートラルな立ち方は、やや骨盤を前傾させる感じになる。なお、股関節は「外旋」させ、膝・足先はやや外を向いている。この姿勢で腕を左右前方に挙げてみると分かるが、抵抗、努力感がほとんどなく円滑に動かすことができる。骨盤の位置は、やや後方で、踵(あるいはくるぶし)の真上に骨盤をおさめる、といった感覚の立ち方である。この骨盤の位置と上腕が無意識的に外旋して、肩がニュートラルの位置におさまっていると、胸が張っているように見えるが、意識的に胸を張っているのではない。この姿勢を立位姿勢のニュートラル状態と呼ぶ。前述の肩の位置のニュートラルと、骨盤が立ったニュートラルは、互いに連動した密接な関係にある。自在調整可能な腹帯で個人の腹囲や骨盤角度に応じて、帯の締め具合の強弱を調節でき、適切な腹圧を保ち、ニュートラルな骨盤のポジションが形成される。古来わが国では、身体技法として、丹田に気を集めるという言い方をするが、このことは、適切な腹圧を保ち、ニュートラルな骨盤のポジションが形成されることと密接な関係がある。YOROIに適切な下腹感覚、骨盤感覚を引き出す腹帯の機能を持たせることは、体幹下部の姿勢を整え、すぐれたパフォーマンスを誘導することにつながる。(”YOROIの機能性改良に関する基礎的コンセプトの提案”関西大学 人間健康学部 小田伸午教授レポートより抜粋引用)

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